ネコと音楽と。

ネコと音楽と、おいしいごはんがあればごきげんに暮らしているひとのライフログ

【保護猫記録】たぬぅのこと 遺棄されていたチンチラゴールデンのお話 その3

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その1、その2ときてその3です。

 

 

www.961046.net

 

 

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よくわからんネコを連れて帰るんか!とハッと気付いたわたくしですが捨てられていた現場から家まで5分ほど。

深く考える間もなく家に着いてしまった。

 

とりあえず買い物袋は玄関に放置のまま、他のネコに気付かれてはなるまいとペットキャリーをしっかりと抱え込み3Fの客間へ一直線。

そしてペットキャリーを部屋の真ん中に置く。

 

いよいよ「中身がネコ」としかわからないネコとのご対面である。

 

周囲をぐるりと一周ファスナーで開けるタイプの布製ペットキャリーだったのだけれど見つけた時から「これ、中身に対してキャリーちっこくね?」という疑問はずっとありました。

が、とりあえず飛び出して暴れてもダメだし、ゆっくりファスナーを開けると、ふんわりした長い毛。

長毛猫?と思った瞬間ギギギギとファスナーが開かなくなってびっくり。

 

なんと小さいキャリーに無理矢理詰められていたようで長い毛がファスナーに挟まってしまっていました。

もうその時点で捨てられたことの怒りより今日半日、動きたくても動けなかったんだと思って泣けてきた。

声も出さずにじっと我慢してたのかと思うと今でも胸がギュッとなる。(これ書いてる今も半泣き)

 

引っかかってるのをゆっくり外し(それでもネコはおとなしく、まったく鳴かない)部屋に出してやる。

と、見たら毛の長い、もしかしたら何か洋猫なのキミ?という風貌の子が出てきた。

 

 

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威嚇したり鳴いたりは一切なく、少し落ち着かなさげに部屋の隅で部屋全体を観察している感じ。

その間とりあえず「キミのことは見てないよ気にしてないよ」という空気を醸し出しながら気にしつつ。

そしてSNSで「あれ、わたしネコじゃなくてタヌキ拾ったの…」とつぶやいた。

 

前編でも書きましたけど「落ちてたネコがうちのネコ」で育ってきたので長毛種のネコと触れ合ったことなどなく、わたしにはそれはそれは「衝撃的にタヌキ」だったのでした。

 

5分ほど様子を見て、暴れることもなかったのでとりあえず部屋を締め切って玄関に戻り、買い物袋を持って上がって片付け、腹を減らしていたうちの子たちにごはんをあげて、保護したタヌキさんにもごはんとお水を用意して客間に戻った。

 

扉開けるといなくて、どこいった?となったけど本棚にすっぽりと収まっていた。

やっぱり落ち着かないよなぁと、少しでも落ち着けるように余っていたカゴを横向けにして部屋の端に置き、寒かったら寝られるように客間のベッドに毛布を寝やすいように配置したりした。

ごはんとお水をオススメして、予備のトイレを持ってきてセットした。

 

連れ帰ってからこの間、小一時間ほど経つけれども、一度も鳴かないし威嚇もしない。

ほんとに大丈夫かなこの子…と思いながら見守る。

オドオドしてるけど触らせてくれるし大人しい。

 

「これ、もしやこのひとペルシャ猫っぽくね……?」

とこの時に一瞬、ほんの一瞬思ったけどうーん捨てるかなペルシャ猫…本当にびっくりするくらいぼんやりした人がチャリの後ろに積んでて落としていったのか…も…し…れない…?いや、ねーわ、それはない!などと頭を整理したかったけど目の前にいるのはしょんぼり顔のかわいい子。

もしかしたら捨てたことを後悔して名乗り出てくるかもしれないし、くらいの気持ちでいた、この時は。

 

そしてわが家のネコも気にしつつ、相方が帰宅するまでタヌキさん(仮名)を見ていたのだけどまったくごはんに反応しない。食べない、水も飲まない。

こんな暖かい日に外で半日過ごしたのに水も飲まないなんて。

まぁいきなりキャリーに詰められて知らない場所、しかも外で半日過ごして、その後行ったり来たりゴタゴタして知らない場所に連れて来られて。

落ち着くわけないわなぁ、ごはんも食べられないわなぁと軽く考えていた。

 

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ちょっと放置しては様子を見に行く、を繰り返し。

それにしても時間が経っても落ち着いてはいるものの全然食べない、覇気もない。

 

どうしたんだろうねぇタヌキさんどこか痛い?しんどくない?となでなでしていて気が付いた。

 

お腹側にしこりのようなかたい塊がいくつかある……。

 

そこですべて合点がいったような気がした。

 

ずっと家で飼われていた風なのに毛もバサバサ、元気もない、食べない。

そしてなぜか後ろ足の片方が定期的に小刻みに震える。

 

きっとすごい年寄りで、ガンか何かの病気になってしまって捨てられてしまったんだと。

 

そして相方も帰宅。

今までの詳しい経緯とおなかのしこりのこと、その日はもう遅くて病院の診察時間も終わっていたので後日診てもらおうと話し合った。

 

そしてきっと捨てられてしまったのだと思う、大病だと少しお金はかかってしまうけれどもうちで看取ってあげてもいい?最期くらいゆっくりと幸せにのんびりと暮らさせてあげたいと言うと相方ももちろんそのつもりだし、できることはうちでしてやろうと言ってくれた。

 

先住猫たちがスネないように、時間をおいて相方と交代で客間に様子を見に行くとだんだん信用してきてくれて、足元に擦り寄ってきたりして。

体ボロボロになって捨てられても人間信じてるのかと思うとかわいそうで不憫で。

 

その日はわたしが客間でタヌキさんと寝ることになった。

翌日はかかりつけの病院が休診日ということを思い出し、悲しい結果が少し伸びたことにホッとしたけどちゃんと診てもらわないとという気持ちのせめぎあいで落ち着かない夜だった。

 

タヌキさんは落ち着かないけど、少し甘えたいようでたまにひょっこりとベッドサイドから顔を出して寝てるわたしをのぞきに来る。

そのたびにジワジワと泣けてくる涙腺よわよわマンのわたし。

まだ出会って数時間なのに、もうお前はうちの子だー!と泣きながら治る病気であることを願いながらウトウトと寝たり起きたりを繰り返していた。

 

さてタヌキさんの運命やいかに。

次回きっと最終回、震えて待て!

 

 

オマケ

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おかあちゃんのはなしは ながいなーーー!

 

↓  続きです

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